●「日本は国会議員が多すぎる!」 | 例:にしんを食べると怒らない

●「日本は国会議員が多すぎる!」

 との、ここ暫く聞かなかった言説(=比例区廃止)が自民党の中川秀直元幹事長

 ・伊吹文明幹事長、党国家戦略本部・日経新聞?からのみならず、

 新自由主義改革の隠れ煽動社の呼び声もある朝日系列からも川村晃司氏 などが

 またぞろ出されてきている様子なので。

  以前、議員削減 論者の手合いはアメリカの人口比・議員数と比較し

 議員過多を喧伝するのが常でしたが、今般は「比較対象すら持ち出さずに」

 消費税増税とセットの無駄削減対象として、具体的な適正規模を問わずにただ

 多い多いと刷り込むように畳み掛ける傾向があるように見受けられます。

  『郵政改革』の如き閉口する稚拙さでありながら、しかしその有権者の被虐感情を

 確実に抱きこみつつ自説権力の確立と異見排除推進を制度的になぞろうとする動きが

 障る癇を隠さずあらためて問います

 

 
 日本の議員数は多すぎるのでしょうか?
 
 
各国の人口と議員数  (各国の人口と議員数を纏められています)


 純粋に議員数だけで見ると7位になりますが、日本は人口1億を越える大国です。

他の人口1億超の人口大国は特殊な国々が多く、また大統領制が多く採られ、

純粋に議院内閣制の日本とは些か事情が違うでしょう。

 また、それでもまだ日本は人口比率では相当低い部類にあたります。
 仮にG8諸国の分を抜粋させて頂いて見比べても、人口比率で6番目の少なさ、
純粋に議員数だけでも5位、何れも半分以下の少ない部類です。
 国名    人口   議員数 人口/議員数
 アメリカ  28142   535    52.6

 イギリス   5950  1050     5.7

 イタリア   5737   905     6.0
 カナダ    3075   405     7.6

 ドイツ     8226   755    10.9
 日本    12000   732    16.4
 フランス   5952   898     6.6
 ロシア   14550   628    23.2

 

 

ついで、ですが

構想日本の日本と各国の地方議員の比較をしているページからhttp://www.kosonippon.org/temp/060925gikai.pdf

 この比較から各国の地方議員数を簡単に合計すると
  日本    60,168
  アメリカ 174,000
  ドイツ   182,000
  スイス    53,000
  イギリス  22,000
  フランス 506,000
  韓国      4200
 
 少ない例ですが、この中だけで純粋に議員数/人口比率だけで見ても日本は中位です。

 ただ、議会/議員に掛る金と言う点において、日本は高額の部類の独・米の4倍規模と特に突出しています。地方議員数の多い独・仏・スイスの地方議員は無報酬かそれに近い報酬制度を採っているように、住民参加・無報酬型と専門職議会の根本的な制度の違いの問題こそが議員と金の問題では大きく、兎角議員数のみに矮小化される日本国内の議論は本質を見誤っているでしょう。

 

 参照:石田日記 2003 9/4「ヴェスタビヴィック」 9/5「カルマル」

 

 

  

 国会議員定数削減とセットになっている比例廃止論も

 革新陣営の小選挙区制主要打撃論 について併せてまたの機会のエントリーでやりたいな。